見どころ
映画『連鎖』は、30代で8歳の知能を持つ青年が主人公のヒューマンドラマ。
監督・脚本を務めるのは、これが長編デビュー作となるキム・ジョンシク。
『ミセン』等で知られるキム・デミョンが、難役を見事に演じ、繊細な心の葛藤や成長を表現している。
村で起こるスリ事件を機に、主人公と家出少女との心の交流が描かれ、感動と社会的な問題を同時に投げかける作品だ。
ストーリー
主人公ソックは、30代ながら知能は8歳ほどの青年で、田舎の農村で穏やかな日々を過ごしている。
彼は精米所を営みながら、村の祭りを楽しんでいたが、そこでスリ事件が発生。
家出中の少女ウンジが容疑者として疑われるが、ソックは彼女の無実を信じ、真犯人を捜すことを決意する。
それをきっかけに、ソックとウンジは互いの心の傷を癒やし合う友情を築いていくが、次第に悲劇的な事件に直面していくことになる。
感想
まず、キム・デミョンが演じるソックのキャラクターが本当にかわいい。
純粋で無垢な8歳の心を持つ青年を、彼の表情や動作からしっかり感じ取ることができた。
この役は相当難しかったはずだけど、自然に演じている姿は感動的だった。
そして普段は悪い役が多いけれど、今回優しい神父を演じたキム・ウィソンも良かった。
ソックを見守る存在であり、厳しい世の中で彼を守ろうとするその姿勢が温かく描かれていた。
ただし、それでも世の中の厳しさに抗えない現実が重くのしかかってくる。
この映画のエンディングは本当に辛い。あまりにも悲しい。
弱者が誤解され見捨てられる現実に直面して落ち込む。
監督が伝えたかったテーマは、この残酷な世の中でどう生きるかということなのか?
見た後でキム・デミョン本人は無事なんだよねと確認するほど、映画の余韻があまりにも悲しく、気持ちを整理するのに時間がかかった。
現実にこういう目にあっている人々が居るのだろうと思うと、、思考が停止する。
映画情報

原題: 돌멩이(トルメンイ、石を池などに投げてスキップさせること、水切り)
公開年: 2022年
監督名: キム・ジョンシク
主なキャスト
キム・デミョン:ユン・ソック
ソン・ユナ:キム先生
キム・ウィソン:神父
チョン・チェウン:チャン・ウンジ