
ストーリー
エスンの30歳の息子インギュには発達障害があり、精神は7歳のままだった。
貧しく苦労しながらも幸せに暮らしていたが、ある日エスンに脳腫瘍が見つかり、余命を宣告される。
自分亡きあとにインギュが自立できるようにと、エスンは別れの準備を始める。
感想
『ビニールハウス』を見たあとなのであまり重いのはちょっと、、と恐る恐る視聴。
主演は、『ホ・ジュン』の母上など、数々の母・おばあさん役を演じたコ・ドゥシム。
気品ある女性も、老害バリバリのコメディもなんでもできる信頼の女優さん。
そして息子役、これも凶悪犯から変なオッサンまで、個性派俳優この人ありというのがぴったりのキム・ソンギュン。
この二人が主演ということで、いかにも悲しくなりそうなテーマでもかなり安心して見れたかな。
とにかくオープニングが激重展開から始まって、大丈夫なのか(自分の精神が)と思ったけど、その後軽いコメディタッチになり、本当に楽しく見れた。
中盤から涙の展開がわかっていたんだけど、安直なお涙頂戴じゃなくて、本当にお母さんのエスンに感情移入しながら見ることができた。
ただ、この映画の登場人物が温かすぎる。いい人ばかりすぎる。
いや、インギュがひどい目に合うにはあうんだけど、普段胸糞悪い展開のドロドロ韓国ドラマを見慣れている自分には全然ライトだった。
そんなに辛い目にあうシーンがないからある意味安心して見れるは見れるんだけど、、、
現実問題を考えると、インギュは障害はかなり軽い。
このくらいできる子供なら、親は安心して旅立てるかもしれない。
もっともっと重い場合が自分の交友関係の範囲にも存在して、福祉の手は日本においても十分とはいい難い、、。
エスンが途中で見に行った施設のようなところが、最終の答えになる場合もあるだろう。あんなところに入れたくない、それはみんなそう思うよ。でもね、、
最近は『みいちゃんと山田さん』というマンガも話題になっているが、この映画はほんとうにごくごく一部の上手く行った場合のフィクションだろう。
そういうフィクションの中に希望を見いだせる場合もあり、上手くいく人はいいよねと余計辛くなる場合もあるかもしれない。
それぞれのケースの当事者としてどういう思いで見ることができるか、ということなので万人に感動作としておすすめできる映画ではないと思う。
いい映画は間違いないけれど、現実はこう上手く行かないかもなと思ってしまう。
もちろんその点もふまえて監督は問題を投げかけていると思う。考えるきっかけになった。
ちょうどこの映画を見た後に、実家の兄弟から、母が余命わずかと連絡があった。
映画情報
公開年:2017年
監督:チョ・ヨンジュン
原題:채비(支度)
主なキャスト
コ・ドゥシム:エスン
キム・ソンギュン:インギュ
ユソン:インギュの姉
シン・セギョン:保母さん
パク・チョルミン:役所の職員
キム・ヒジョン