見どころ
『チェイサー』のハ・ジョンウが主演を務め、キム・ソンフン監督が描く社会派サバイバル映画。トンネル崩落という絶望的な状況でのリアルなサバイバルと人間模様が見どころ。
特に、崩落シーンの迫力と陰影が際立つトンネル内部の描写は圧巻。また、社会批判やユーモアを織り交ぜたストーリー展開が、単なるパニック映画に留まらない深みを生んでいる。
ストーリー
大きな契約を成功させた自動車ディーラーのイ・ジョンス(ハ・ジョンウ)は、意気揚々と帰路に就く。しかし、山間のトンネルで突然崩落事故に巻き込まれ、生き埋めにされてしまう。
救助隊長のキム(オ・ダルス)らが現場に急行するが、その状況は想像を絶するものだった。携帯電話のバッテリーやわずかな水と食料だけで、生き残りを賭けて救助を待ち続けるジョンス。果たして彼は救出されるのか──。
感想
Gyaoにて視聴(※更新時現在はU-NEXT見放題あり)
トンネルの崩落と救出劇というワンシチュエーションを描いた作品。
『最後まで行く』のキム・ソンフン監督作品。
ハ・ジョンウ主演、ペ・ドゥナが奥さん役ということで、それだけで駄作ではないことは保証付き。
トンネルの崩落事故と言えば、日本の笹子トンネル崩落事故を思い出す。2012年だったんだ。
多くの犠牲者が出たが、一台のインプレッサは事故を駆け抜けて助かったというニュースも印象的だった。
この映画のトンネル崩落のシーン、車で駆け抜ける様子はそのことを思い出させた。
崩落したトンネルの内部の映像はリアル感があり、同時に絶望も覚えさせる。
この映画は、パニック救出ものというより、韓国の恥部をさらけだす社会批判的意味合いが強い。
韓国ダメ案件である。
トンネル内部に一人残された男、水も食料もわずか。
陰鬱で暗い映画になるかと思いきや、ちょっとコメディタッチになっっていて見進めやすい。
もう一人の生存者の存在も、
今まで韓国語に接していた中でもっともイラつく「チェソンハンデヨ~(すみませんが)」を聞いた笑
重たくなりそうなところを、軽快に見せておいて、また地獄に突き落とす。
他の登場人物もなにげに豪華。
自分は特に偉い人を演じたキム・ヘスクの偽善、写真撮影などがツボだった。
大阪市長や小池百合子氏とかをほうふつとさせる、パフォーマンス。
救出の具体的な方法や、どうやって生き延びていったなどの細かいことはいろいろと省かれているが、
この映画はだんだん変化していく主人公周囲の心理に焦点を絞っているから、自分はこれでいいと思う。
救出に時間が掛かれば掛かる程、世論は無関心になり、そのうち命よりも経済が重視される。
この映画のレビューを見ていると、韓国はひどい、日本では国民を見捨てることはまずしないという意見を見るが、
さて、本当かなぁ、、、?
たとえばキャンプ場で居なくなった女の子とかの捜索はどうだろう?
心臓移植のために募金を募る赤ちゃんの両親に対して、ネット民が浴びせる言葉は?
ハイエナのようなマスコミはひどい、しかしマスコミの向こうには”その情報を欲する大衆”が存在するのだ。
毎日のように出てくる政治や企業の汚職、手抜き工事など、日本も韓国のことを何も笑えない。
毎回思うが、まだお上の批判をエンタメ映画にできる韓国のようがより健全なのではないかしら。
事故の話なので、すっかりすべてがハッピーエンドになるわけではないが、最後すかっとして終われる。
なので自分としてはこの映画はおすすめ!
映画情報

公開年:2016年
上映時間:127分
原題:터널(トンネル)
監督:キム・ソンフン
主なキャスト
ハ・ジョンウ:イ・ジョンス、キア自動車代理店 課長
ペ・ドゥナ:セヒョン、イ・ジョンスの妻
オ・ダルス:キム・テギョン、救助隊長
チョン・ソギョン:チェ班長
パク・ヒョックォン:政府官僚
シン・ジョングン:カン団長
ナム・ジヒョン:ミナ
チョ・ヒョンチョル:隊員
ユ・スンモク:チョ・ヤンチョル記者
キム・ジョンス:ボーリング班幹部
イ・チョルミン:チャン・ウンジュン、ボーリング班長
キム・ヘスク:長官
パク・チヌ:補佐官
イ・ハンソ:スジン、イ・ジョンスの娘
イェ・スジョン:チェ班長の母
ファン・ビョングク:ガソリンスタンド 社長
イム・ヒョンテ:ガソリンスタンドおじいさん
チェ・グィハ:第2トンネル 関係者
ペ・ユラム:119隊員
ソン・ビョンスク:セヒョンの母