見どころ
繁華街での成功を夢見てのし上がった男が、芸能人の薬物乱用事件に巻き込まれる。
監督イ・ソンテが手掛けた犯罪ドラマで、舞台は江南の夜の街。
芸能界、財政界、裏社会が交錯、スタイリッシュな映像が作品全体を引き締めている。
ストーリー
閉店寸前の飲食店を立て直し、江南のクラブ経営に乗り出した男・チャヌ。裏社会のチョン社長から資金を調達し、準備を進める中、かつて手掛けた店で有名ラッパーが暴れているという情報が入る。
そこから薬物事件が発覚し、警察や検察、高利貸しの息子たちが絡むスリリングな展開へ。気品ある女性ソ・イェジ演じるお嬢様との微妙な関係や復讐劇も見どころだ。
感想
映像の美しさが際立っていて、特にクラブや夜の街のシーンはとても魅力的だった。
パク・ヘスが赤いスポーツカーを運転しながら演歌を歌うシーンなんて、まるでミュージックビデオのようで素敵。
香水を振りかけながら歌う姿も妙にハマっているけど、不思議と笑えてしまう笑。
キャラクターが多く、それぞれの背景が十分に描かれない部分が気になったかな。
例えば、キム・サンホやフラクタルといったキャラクターはもっと活躍してほしかったなと思う。
物語が複雑になりすぎて、最後は少し駆け足で解決する印象が残った。
そしてソ・イェジ演じるお嬢様の活躍が後半になると少し影を潜めてしまったのが残念。
ビジネス通話をこなしながらゴルフを打つような優雅な姿が魅力的だっただけに、もっと彼女の頭脳や存在感が活きる展開があれば良かったのにな。
原題は『量子力学』物理系の話かなと思ったら「思考は現実化する」系の自己啓発本を彷彿とさせる意識高い系()セリフが多めでうさんくさい。
ただ、それが主人公のキャラクター、ギャグとして成立していたのが面白いポイント。
終盤は逆転劇が続くけど、やや詰め込みすぎた感もあり。もっとシンプルなストーリーでも十分に楽しめたと思う。
とはいえ、最後のクラブでのパーティーや、イェジが瓶で息子を成敗するシーンは爽快感があり、見応えがあったかな。
映像やキャストの魅力が存分に発揮されており、スタイリッシュでテンポの良い映画だった。
ただ、登場人物が多く、それぞれの活躍が分散してしまった点や、物語が少し複雑すぎる点が惜しいところ。
もう少しシンプルにまとまっていれば、さらに印象深い作品になったのではないかしら。
映画情報

原題: 量子力学 양자물리학
公開年: 2019年
監督名: イ・ソンテ
主なキャスト
パク・ヘス
ソ・イェジ
キム・サンホ
キム・ウンス
ピョン・ヒボン