ストーリー

釜山港の外れにある街・クアムで、裏社会を牛耳るソン社長に拾われたヒス。

小さな港町ながら、海水浴場や観光ホテル、屋台、風俗店をめぐる利権争いが渦巻き、ヒスはその一帯を取り仕切っていた。

そんな彼に目をつけたヨンド派は、ヒスの親友チョルジンを利用し、彼を組織に引き込もうと画策する。

感想

最近の見た韓国ノワールはイマイチなのが多く、正直もうオワコンかも、とすら思っていた。

だから最初はあまり食指が動かなかったけれど、U-NEXTの配信終了が近いので、抑えで見ておくかとチョイス。

ところが冒頭の船上パーティーのシーンに登場するおじさまたちを見て、アララ、いいですね、と知っている俳優ばかり。

実家でくつろぐような安心感、イッツ・マイ・ホームグラウンド。

映像もノスタルジックで美しい釜山の風景、つい引き込まれて見始めてしまった。

物語は1993年の釜山が舞台で、ヤクザ同士の抗争なので誰一人いい人はいない。

93年でまだこんなだったのかと思ったけど、知らないだけで日本も同じだったのかも?

チョンウはヤクザっぽいイメージがないけれど、だんだんゴッドファーザーのマイケル(アル・パチーノ)的に怖さを増していく。

けどゴッドファーザーと違って最後までハンパ者な感じも逆に良い。

秘密が発覚したりなどするたびに崩壊していくチョンウの顔芸が面白く笑

キム・ガプスの穏やかでありながら迫力ある雰囲気もよかったなぁ。こちらはマーロン・ブランドの釜山版って感じ。

チョルジン役のチ・スンヒョンはこういう役ぴったりだね。スーツ成り上がり。

全体としてどうしようもない人たちが自業自得でどん底に落ちていくだけなので、変な教訓の押し付けもない。そこが気持ちいいというか。

誰にも特に共感しないし、可哀想とも思わないから、環境音楽みたいに心地よく流して観られる。

アミの彼女も割と自業自得。

それにしてもクラブで店員が目立つ女客をスカウトしてホステスにするのって今でもあるのかな?

ストーリー自体はそれほど複雑ではないけれど、登場人物の名前を覚えないうちに会話にどんどん出てくるので、「誰のことだっけ?」と混乱することが多かった。(自分が覚えが悪いからかしら)

でも全部許せちゃう、好きな俳優ばかりだから笑。

チェ・ムソンかっこいい、「昔かっこよかった」ってセリフあったけど本当にカッコ良さそう。

で、特に印象に残ったのはアミ役のイ・ホンネ。凶暴でアホだけど可愛いキャラクターにぴったり。目がいいね。

百想芸術大賞の新人演技賞を受賞したのも納得。

これから注目したい俳優だけど、この強烈な役のイメージを払拭できるのかは気になるところ。

A級かB級かと言われれば、俳優、映像、ストーリー、どれをとってもA級の質。

ただ、“萌え”がなかったのでS級には届かない。

とはいえ釜山の風景を楽しめて、ちょっとした観光気分も味わえた。

(自分は釜山に行ったとき病気で倒れてしまったからね)。

結果的に観てよかったと思える、割といい映画だった。

映画情報

原題:뜨거운 피(熱い血)

監督:チョン・ミョングァン

原作:キム・オンスの小説『뜨거운 피』

主なキャスト

チョンウ:パク・ヒス
キム・ガプス:ソン社長
チェ・ムソン:ヨンガン
チ・スンヒョン:チョ・チョルジン
キム・ヘゴン:ヤンドン
ユン・ジェムン:ホン社長、金貸し
ユン・ジヘ:インスク
イ・ホンネ:チュ・アミ、インスクの息子

キム・ジョング:ナム会長
チョン・ホビン:チョン・ダロ
ホ・ドンウォン:トダリ、ソン社長の甥
イ・ホチョル:タンガ、ヒスの右腕
チョン・ギソプ:ファン常務、ナム会長の腹心
ソン・ナッキョン:ホジュン、ヨンド派
ヒョン・ボンシク:パドゥク
ペク・スヒ:ジェニー、アミの彼女

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