
ストーリー
元ボクシング選手のソ・ジスは、教師として正規雇用をめざしていた。
しかし学校ではVIPの不良少年が学校を支配し、理不尽に生徒たちを恐怖に陥れていた。誰もが見て見ぬふりをする中、ジスはついに立ち上がり、巨悪に一人で挑んでいくが——。
感想
痛快なアクションと社会的メッセージを兼ね備えた、2023年韓国のヒット作。
二面性の演じ分けについては他の追随を許さないシン・ヘソンがここでもコミカル・シリアス、おしとやか・暴力といった両面性をたっぷり堪能させてくれた。
哲仁王后でコンビ?を演じたチャ・チョンファとの掛け合いもよかったよ。
とくに驚いたのはシンヘソンの身のこなし。こういうのはスタントマンもある程度は演じているのかなとも思うけれど、かかと落としの足上げはマジ?
自分は一応格闘技経験者(特にボクシングから総合へ転向)でもあるので、そういう目で見るといろいろツッコミどころはある。
基本立ち技のボクシングで、しかも経験が長いとなかなか総合に転向するのが大変なのだ。重心の置き場が違うから、キックがなかなか出ない。
思うに柔術家とかレスリングがベースという設定のほうが動きに無理がなかったんじゃないかなーと思う。まあ一般的にはボクシングのほうが分かりやすいのかな。
基本ボクサーだろうが格闘家だろうが、一旦ダメージを受けてしまうと大変なので、まず当てさせないというのが大前提である。
あしたのジョーとかロッキーから始まって格闘技モノは大体そうだけど、めちゃめちゃ殴られまくってから挽回する、ふつうは、ない。
とにかくガードせぇよ!とフラストレーションがたまる。
しかしガードしてばかりでは塩試合になるのはしょうがないので、映画としてエンタメ性を高めるにはまあしょうがないのであろう。おっとまた余計に語ってしまった笑
でも漫画と思って割り切れば、軽く観れて楽しい。シンヘソンの演技を楽しむ目的としてはかなっている。
展開は無理やりだなー、ウェブトゥーンみたいだなと思ったら、やっぱりウェブトゥン原作なんだね。
極悪すぎる不良リーダー、ハン・スガン。原作のこと調べたら、実は彼もいじめを受けていた過去があり、それでひねくれてしまったようだ。そこも描いてくれたらもうちょっと感情移入できたかしら。
なんであんなに強いとかも意味不明だし。普通ボクシングで金メダルレベルになると、多少かじってる男の子のパンチとかも絶対当たらないよ?
演じたイ・ジュニョン、私は初めて見たけどシャープなイケメンでなかなか期待できる。他の作品でも見てみたいね。
韓国の上流階級によるいじめって、このくらい描かれるほど根深く問題になっているのかしらね。芸能人とか財閥の子息とかが虐め起こすと本当に大問題になるもんね。
日本もいじめの問題は良く出ては来るけど、格差いじめの問題で社会問題までになったのってちょっと記憶の新しいところにはないような気がするかなぁ。
自分も私立一貫校にいって、かなり格差は感じたけど、そもそも上流の人達って上は上で固まっててあまり相手にされてなかったというか笑。
こういう作品がしょっちゅう作られるってことは、それだけ問題視されているということでしょう。ただの娯楽作だけではなく社会問題も感じた映画でした。
映画情報
2023年
原題:용감한 시민(勇敢な市民)
監督:パク・ジンピョ
キャスト
シン・ヘソン:ソ・シミン(小市民)
イ・ジュニョン:ハン・スガン、不良リーダー
パク・ジョンウ:ジニョン
パク・ヒョックォン:ソ・ヨンテク、シミンの父
チャ・チョンファ:ジェギョン、先輩教師
イ・ジュンオク:イ・チャンヒョン
カン・アンナ:ソン・スク
イ・ギュヘ