見どころ

実際の未解決殺人事件を題材に、ポン・ジュノ監督が描く韓国映画の代表作。

韓国映画の魅力を広く知らしめた作品でもあり、陰惨な事件に挑むふたりの刑事の絶妙な掛け合いが唯一無二の世界観を生み出している。

殺人事件の捜査に約180万人の警官が動員され、3000人の容疑者が取り調べを受けたという事実にも注目。

ストーリー

1986年、韓国の田舎町で女性が連続して襲われる猟奇事件が発生。特別捜査本部に所属するパク・トゥマン刑事(ソン・ガンホ)は、ソウルから来たテユン刑事(キム・サンギョン)と組んで事件に挑むが、次々と犯行が繰り返されてしまう。

何度も容疑者に迫るものの、決定打がなく、捜査は難航する。

感想

鳥肌が立った。見終わった後、放心状態。

タイトルやあらすじからだと、よくある刑事サスペンス物と思われそうだが、違う。

すべてが計算され尽くした映画。静と動、明と暗とのコントラスト、成熟していない黎明期の社会の影の部分、素朴な人々、絶妙な音楽、韓国映画の真髄。

下手なイケメン映画なんかより、こっちを宣伝してほしい。

暴力的なシーン、あいりえない警察の取り調べ、暗い雰囲気を嫌う人もいるのは確かだと思う。

グロテスクで、痛いシーンもあるが、ただたんにショッキングなシーンを狙っただけの浅いものではない。

自分はそういったシーンは苦手なのだが、それほど抵抗なく見られた。なんというか、嫌悪感が生じない、ぎりぎりの所を計算している。

そして、ところどころに挿入された、笑う所ではないのに、思わず笑ってしまう瞬間、憎めない生身の人間の姿が描かれている。

すっかり自分も映画の中の世界に入り込んでしまう。

どの映画とはいわないが、暴力的なシーンやエロを入れ、フイルターかけて綺麗な風景でも取っていれば国際映画祭にエントリーできるなんて、安易な映画とは違う。本物。

ソン・ガンホ、本当にすごい俳優。俳優は顔じゃないよ。

それにつけても自分のボキャブラリーのなさよ。

下手な表現で書けば書くほど、映画の価値が下がってしまいそうだ。

韓国映画がどんなレベルなのか、ぜひ見て判断してほしい。

えっちなシーンがあるので、お茶の間で閲覧不可。

※2020年、ついに真犯人が判明したが既に時効というニュース

映画情報

原題:살인의 추억(殺人の追憶)
公開年:2003年
監督:ポン・ジュノ

主なキャスト

ソン・ガンホ:パク・トゥマン、刑事
キム・サンギョン:ソ・テユン、刑事
キム・ルェハ:チョ・ヨング、刑事
ソン・ジェホ:シン・ドンチョル、後任班長
ピョン・ヒボン:ク・ヒボン、先任班長
コ・ソヒ:クォン・グィオク、婦警
リュ・テホ:チョ・ビョンスン、変態
パク・ノシク:ペク・クァンホ、村のバカ
パク・ヘイル:パク・ヒョンギュ、工場労働者
チョン・ミソン:カク・ソリョン、トゥマンの恋人
ソ・ヨンファ:丘の女
チェ・ジョンニュル:グァンホの父
ユ・スンモク:記者

送信中です